ノロい息子。(午前の部)
それは一日を通して笑撃的な出来事の連続であった。
1歳9ヶ月になる息子。は、ちょっとしたことですぐ胃の内容物を戻してしまう。
おやつの粉の部分が気管に入っては戻し、もやしを引っかけては戻す。
とにかく何かと戻しちゃうのだ。
その日は引っ越し業者の見積もりの人が来ることになっていた。
あと5分で引っ越し業者が来るという約束の時間。
育児の都合によりその時間に息子。にご飯を与えていたその矢先、おそらくハンバーグのミンチが少量引っかかったのであろう。
またもや例のごとくドバっと戻してしまった。
しかもホットカーペットの真ん中に大量に・・・。
(;;゜ロ゜)わわわわわ
さっき飲んだ牛乳とかなんだかんだが混ざってて大変なことに・・・。
あわててヨメさんと災害対策に奔走。
(;;゜ロ゜)ティ、ティッシュどこ!?
(;;゜ロ゜)ティッシュだけじゃダメ、ぞうきん!ぞうきん!いっぱい!
ばたばたと事後処理をはじめる。
そんな矢先にピンポーン。
(;;゜ロ゜)引っ越し業者きちゃった・・・
ちょちょちょ、ちょっと待ってくださーーーい。
とりあえずおかやんが玄関に出た。
(;;゜ロ゜)あ、あの、今子供が戻してしまって、片づけてる最中でちょっと10分くらい待ってください。
引っ越し業者にはとにかく片づくまで待ってもらうことにした。
ホットカーペットのカーペット部分を急いで、しかも慎重に吐露物が漏れないように持ち上げ、風呂場に持って行って洗い流し、息子。の髪の毛やら手足やらに付いた付着物をぬぐってやり着替えさせ、息子。にご飯を与えていたヨメさんは目の前でドバッとやられているのでその惨禍を逃れられるべくもなく惨憺たる状況。ヨメさんも着替えを余儀なくされ、上を下への大騒ぎ。
ホットカーペットのカーペットの下、つまり、電熱カーペット部分までは浸食していなかったのは不幸中の幸いであった。
バタバタとその場をキレイにすることに奔走。
その時おかやん一家はとにかくあわてていたのだ。
待たされている引っ越し業者の気持ちなど何も考えている余裕など無かったのだ。
折りしもノロウィルスの社会的な蔓延が報じられている昨今である。
今考えてみると、待っている間の引っ越し業者の気持ちとしてはかなり不安な状況だったであろう。
訪問先の子供が戻しちゃった→ノロウィルス?
と考えはスグにそこに行き着くはずだ。
ちょっと待ってと言われて待つのは良いが、そのあとウィルス感染の危険を冒してその家に踏み込まなければならないのだ。
相当な覚悟が必要だっただろう。
おかやんはその時は息子。がいつものように戻しただけだという感覚で、とにかく片づけるのに注力していたのでまったくノロウィルスなんて考えてもみなかった。
まぁ、その後家族の誰もノロウィルスらしき症状に苦しんだわけではないので、おそらくその時も息子。は「ただノドに引っかけただけ」だったと考えられるけど。
とにかく、片づけるのに精一杯だったのだ。
ようやくリビングを片づけ終わって、引っ越し業者を家に招き入れた。
業者がリビングに一歩足を踏み入れたとき、ヨメさんが・・・
ヨメさん:(;´Д`)すみませーん、待たせてしまって。
ヨメさん:(;´Д`)ノロウィルスじゃないんですよー。
引っ越し業者:(;;;;;´Д`)・・・・・
おかやん:(;;゜ロ゜)(信じられるかーーーー!)
おかやん:(;;゜ロ゜)(それ、言わなくてもいいんじゃ・・・)
あとでヨメさんに聞くと、それは相手を安心させる為の発言だったという。
(;;゜ロ゜)ガクガク むしろ不安をあおるすぎ
話は進んで引っ越し代金を見積もってもらったが、残念ながらその引っ越し業者よりも断然条件の良い見積もりの業者があった
のでそちらに決めた。
その人には気の毒だったと思う。
ノロウィルス感染の恐怖におびえながら何日か過ごしたはずだ。
その上、おかやんから受注は取れなかったのだ。
その業者の敗因としては
・思い切った値段を出せなかった。
→他の業者は思いきった値段を出してきた。
・おどおどしていた(挙動不審)
→他の業者は堂々としており、損はさせないからまかせろ!値段も思い切ってこの値段!的な態度が気に入った。
・値段を下げる交渉を携帯で本部と行う際、明らかに本部から怒られている感じだった。
→そんなムリしてもらう業者より、スパッと値段を下げてくれる他の業者が良い。
ということで午前の部はここまで。
→タイトルを見返してフムフムと納得するべし。
そして次回午後の部「ノロい娘。」へと物語は続く。